「子どもの貧困」への対応策

「子どもの貧困」対応策の国際調査

調査研究概要

現代日本においては9人に1人の子どもが貧困状態となっており、そのことが教育機会の格差や、虐待といった社会問題と関連することが指摘されています。また、貧困家庭に育った子どもが、大人になってもその境遇から抜け出せず、場合によってはそのまま貧困な家庭を築かざるを得ないような状態を「貧困の連鎖」といい、解決されるべき問題として議論されています。

貧困は日本のみならず世界各国・地域における社会問題であり、また国や地域によってその定義・背景要因・対応策(政策等)は様々です。そこで、本調査では、「子どもの貧困」という社会現象に関して世界各国・地域の現状とその背景要因、政策や対応策の現状、学校教育における取組みの状況などの動向を調査することにより、「貧困の連鎖」の解決への知見を生み出すことをめざします。

第一弾として、各国・地域の動向に関して、基礎的な情報を整理した報告書『各国・地域における子どもの貧困問題とその対応』の作成に取り組んでいます。各国・地域についてご専門の研究者の方々に、調査を依頼し、取りまとめていただきました。今後は調査結果を生かした書籍の刊行や提言の作成をめざしたいと考えています。

2025年7月 京都大学大学院教育学研究科 教授 南部広孝  
教授 西岡加名恵

担当

  • 南部 広孝(京都大学大学院教育学研究科 教授)
  • 西岡 加名恵(京都大学大学院教育学研究科 教授)
  • 齋藤 尭仁(京都大学大学院教育学研究科 特定助教)

基礎調査報告書執筆メンバー(50音順)

【2025年7月時点】

名前 所属 対象国・地域
石川 裕之 京都女子大学・教授 韓国
市川 和也 鳥取大学・講師 ドイツ
木村 裕 花園大学・教授 オーストラリア
小栁 亜季 岩手大学・准教授 イギリス
齋藤 尭仁 京都大学・特定助教 日本
田村 徳子 大阪公立大学・准教授 ブラジル
張 潔麗 京都大学・助教 中国
徳永 俊太 京都教育大学・准教授 イタリア
隼瀬 悠里 福井大学・准教授 フィンランド
羽山 裕子 滋賀大学・准教授 アメリカ
廖 于晴 国立台東大学・助理教授 台湾
本所 恵 金沢大学・准教授 スウェーデン
渡辺 雅幸 びわこ学院大学・准教授 インド