ISRD調査

ISRD調査

ISRDとは

国際自己申告非行調査(International Self-Report Delinquency Study:ISRD)とは、世界各国において実施されている、子どもの非行行動や逆境経験を中心に、彼らの日常的な生活や意識などの実態を把握することを目的とした国際的な大規模社会調査です。対象は各国の7~9年生(日本の中学1~3年生に相当)の男女で、1回の調査で各国の1,000人から2,000人程度の子どもたちに回答してもらっています。

ISRDは非行などの問題行動のみならず、家庭・学校・交友関係・SNSといった子どもたちを取り巻く環境や、希望する将来の進路、規範意識や幸福感・不公平感、虐待を含む本人にとって逆境的な経験といった、子どもたちに関わる様々な項目が質問紙に含まれます。

子どもたちがどのような現実を生きていて、何を感じ、そしてどのような問題を抱えているのか、こうした子どもたちの「リアル」に迫ることができるのがISRD調査です。また上述の通り国際調査であるため、世界的にみた日本の子どもたちの様相を明らかにすることが可能な点も、他の社会調査にはないISRDの特長です。貧困・格差・虐待といった子どもを取り巻く問題の現状の把握は、その「連鎖」を断ち切るための糸口として不可欠なものであり、ISRD調査によって子どもたちの生きる「リアル」を適切に把握し、社会に発信していくことがきわめて重要であると、私たちは考えています。

2025年7月 京都大学大学院教育学研究科 特定助教 齋藤尭仁

〈ISRD調査票に含まれる項目〉

調査に参加している研究者(50音順)

【2025年7月時点】

氏名 所属 氏名 所属
相澤 育郎 龍谷大学・准教授 相良 翔 埼玉県立大学・准教授
上田 光明 日本大学・教授 大江 將貴 北九州市立大学・准教授
大谷 彬矩 明治学院大学・助教 大塚 英理子 愛知教育大学・講師
岡邊 健 京都大学・教授 我藤 諭 龍谷大学・嘱託研究員
久保田 真功 関西学院大学・教授 齋藤 尭仁 京都大学・特定助教
作田 誠一郎 佛教大学・教授 津島 昌弘 龍谷大学・教授
都島 梨紗 岡山大学・准教授 津富 宏 立教大学・特任教授
寺本 奈津樹 九州看護福祉大学・講師 西本 成文 龍谷大学・RA
橋場 典子 関西学院大学・教授 松川 杏寧 兵庫県立大学・准教授
丸山 泰弘 立正大学・教授 三谷 はるよ 大阪大学・准教授
森久 智江 立命館大学・教授 山梨 光貴 立正大学・講師
山脇 望美 人間環境大学・准教授

ISRD調査の詳細・調査結果等のコラムを下記サイトにて紹介しております。