「生きる」教育 |
指導案、教材・教具 |
研究報告 |
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「『生きる』教育」プロジェクトの一環として、トラウマ・インフォームド教育について研究しています。
トラウマとは、耐えることができないような事態に遭遇した影響によって、「心理的、精神的もしくは身体生理的機能に不調が生じ、その結果、心理、身体、行動といったさまざまなレベルでの問題、つまり症状が生じるもの」です(西澤哲『トラウマの臨床心理学』金剛出版、1999年)。虐待などの被害にあった子どもたちは、トラウマの影響によって脳のストレス反応が過敏になり、認知機能の低下や感情調整の困難がもたらされ、ひいては学校生活において様々な困難をきたす場合があります。
トラウマ・インフォームド教育とは、子どもたちがトラウマを有しているかもしれないということに配慮した教育、すなわち、トラウマが子どもの発達や学習、行動に与える影響を正しく理解し、適切な支援を提供するアプローチです。トラウマ・インフォームドなアプローチによって、トラウマを抱えた特定の子どもだけでなく、誰にとっても安全で学びやすい学習環境を整えることが期待されます。
現在は、米国のトラウマ・インフォームド学校に焦点を合わせて調査を進めています。2024年11月には、トラウマ・インフォームドな学校を作り出すための研修を提供しているHERATS(Healthy Environments and Response to Trauma in Schools)に関して現地調査を実施し、代表者であるJoyce Dorado教授へのインタビュー調査や、HEARTSのプログラムを導入した学校訪問などを行いました。また、2025年7月には、Stephanie Guinosso氏をお招きし、ご講演とワークショップをしていただきました。現在は、関連文献の読解を進めています。
成果については書籍や論文で発信していくほか、新たな教員研修プログラムの開発につなげていく予定です。
2026年7月 京都大学大学院教育学研究科教授 西岡加名恵
Joyce Dorado教授と筆者(2024年11月)
Stephanie Guinosso氏による講演(2025年7月)